分析の7つ道具

ビジネスでは必須の7つの分析について学ぼう

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はじめに [▶]

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このセミナーでは、ビジネスの分野でよく使われる分析の中でも特に重要な7つをピックアップしました。
一つ目は重要なものに絞りこむABC分析です。企業経営においても限りある資源(ヒトモノカネ)を総花的に投入するわけにはいきません。やりどこに投資するのか、ある事業分野であるとか、ある商品カテゴリーあるとか、あるエリア等に絞り込むことが必要になってきます。その重要分野を見出すのがABC分析です。
二つ目がお客様を分類するRFM分析です。
どこの企業にもお客様がいてそれで商売が成り立っています。しかしお客様は同じではありませんので、やはりその購買特性によって分類して、適切な営業戦略を立てていくことが求められます。例えば、新規客、休眠客、お金持ち客、ロイヤル顧客・・・等ですね。それに有効なものがこのRFM分析です。
三つ目が大きな傾向を見るトレンド分析というものです。
我々は日々の値動きだとか、あるいは受注が増えた・減ったという点に目を奪われがちになりますが、長期トレンドで動きを見ていくことも重要です。そういう分析をするのがこのトレンド分析というものです。
四つ目が、特性を明らかにするクロス分析というものです。
例えばよく売れる商品とあまり売れない商品では何が違うのか、営業成績の良い営業マンと悪い営業マンでは行動特性に違いがあるのかという分析です。両者を比較してその原因と考えられる特性を明らかにします。
五つ目がポートフォリオ分析です。
人とか商品とかを評価する際に、様々な評価軸がありますね。例えば人を評価する人事査定では、売上実績やTOEICの点や職務経験年数など評価がなされますが、それぞれ単位も数値の幅も異なっているのにどうやったら総合的な判断ができるのでしょうか。それを行うのがこのポートフォリオ分析です。
六つ目は、2つの要素の関係性を探る相関分析というのです。
例えば「最近売上が下がっているが何が関係しているのか」という場合に、その要因を探り出そうという時に使う分析です。
七つ目は、将来を予測する回帰分析です。
「明日の来店客数を予測したい」あるいは「来月新規出店するけれども初年度の売上はどのくらいが見込めるか」という場合に使う分析です。
本セミナーを最後まで視聴していただき、ぜひともこれら7つの分析をマスターしてください。

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Ⅰ.ABC分析

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ABC分析の基本的な考え方として「80:20の法則(パレートの法則)」というものがありますのでまずそれについて説明します。この80:20の法則というのは「結果の80%は原因の20%から生じている」というものです。
例えば商品販売のケースで考えてみましょう。売上金額というのは、あくまでも商品が売れた結果で、その原因は商品が売れたということです。ここで売上金額が100だったとしたら、そのうちの80%は主要な20%の商品によりもたらされるというのが80:20の法則です。
その時の主要20%の商品をAランク、売上の95%ラインまでをBランク、それ以降はCランクという具合に、商品を3段階に分類する分析のことをABC分析といいます。
商品のABC分析では、Aランクの商品を「売れ筋」と呼んだり、Cランクの商品を「死に筋」と呼んだりします。また、分析項目としては売上金額を用いたり、粗利益で行ったり、販売数量で行ったりする場合があります。
Excelで行うやり方については動画をご覧ください。

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(1)80:20の法則 [▶]

(2)商品の売れ筋分析 [▶]

(3)ABC分析のExcel演習 [▶]

Ⅱ.RFM分析

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RFM分析とは、3つの購買特性でお客様を分類する分析手法です。先程のABC分析はお金の視点(Monetary)で分類するものでしたが、それに時間の視点(Recency)と接触頻度の視点(Frequency)を加えて、3つの評価軸でランク付けします
Recency(最終購入日)、Frequency(購入回数)、Monetary(累計購買金額)の頭文字をとって、RFM分析と呼ばれています。
このように3つの視点でランク付けしておくと、「よく来るけど1回あたりの購入が少額な客」あるいは「たまにしか来ないけどドーンと買っていく客」、「ここ半年くらい購買実績がない客」あるいは「直近1週間で初めての購買者」などと、営業ターゲットを絞り込むことができます。すなわち、お客様の購買特性に応じたプロモーションを展開することができるわけです。
ここで、Recencyは再購買の可能性を、Frequencyは当該企業へのロイヤルティを、Monetaryは購買力を表す指標であるといわれています。Excelでのやり方については動画をご覧ください。

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(1)営業ターゲット [▶]

(2)お客様を分類する3つの指標 [▶]

(3)RFM分析の活用事例 [▶]

(4)RFM分析のExcel演習 [▶]

Ⅲ.トレンド分析

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トレンド分析について説明いたします。
皆さんの会社でも、1月の売上、2月の売上、3月の売上、・・・・と月ごとの売上高を棒グラフにすることがありますよね。そして今月は売上が増えたとか減ったとか一喜一憂しているのではないでしょうか。
しかしそもそも売上は外部環境や内部環境の変化で当然変動するわけですから、目の前の数字やグラフだけで騒いでいても仕方がないのです。その底流にあるトレンド(傾向)をウォッチしていくことが、適切な判断につながります。
同様なものに株価がありますね。日々の値動きも重要だけれども、やはり13週移動平均や26週移動平均などのトレンド線を見ながらの投資判断が必要です。また、株価チャートにはボリンジャーバンドというラインがあり、そこを突き抜けると「売られ過ぎ」あるいは「買われ過ぎ」といった判断もできます。このボリンジャーバンド(+1σ、-1σ)というのは移動標準偏差のことで、過去の変動からして現在の値が想定の範囲内なのか、あるいは異常値なのかといった目安となるラインです。
Excelでのやり方については動画をご覧ください。

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(1)月次の売上データ [▶]

(2)12ヵ月移動平均 [▶]

(3)移動平均と移動標準偏差 [▶]

(4)トレンド分析のExcel演習 [▶]

Ⅳ.クロス分析

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クロス分析について説明いたします。
複数の集団を様々な要因で比較して特性や差異を明らかにしていく分析手法をクロス分析といいます。例えば年代別の政党支持率であったり、男女別の車の保有率などを100%帯グラフにして比較するようなケースです。
またマーケティングにおいてもベンチマーキングといわれる手法がありますが、これは好成績な事例(例えば人や企業)とそうでない事例を比較して、好業績である要因を明らかにするというものです。このような手法においてもクロス分析がよく用いられます。
Excelではピボットテーブル、ピボットグラフを使って分析しますが、やり方については動画をご覧ください。

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(1)特性や課題を明らかにする [▶]

(2)ピボットテーブルの基本操作 [▶]

(3)クロス分析のポイント [▶]

(4)クロス分析のExcel演習 [▶]

Ⅳ.ポートフォリオ分析

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ポートフォリオ分析とは2軸分析ともいわれていますが、X、Yの異なる二つの評価軸で対象をポジショニングする分析手法です。
例えば商品でポートフォリオ分析をする場合は、商品(通常は商品群レベル)を年間売上高と昨対伸長率の2次元座標上にプロットして、花形商品、金のなる木、問題児、負け犬などの評価を与えます。それにより、どこに投資していくのか、あるいは撤退するのかなどの意思決定を行います。
この時重要なポイントは、評価項目のスケール(メモリ)を合わせておくことです。先程の売上と伸長率では、単位もメモリも全然違うからです。この時に使うものが基準化という手法です。身近な言い方をすれば偏差値化です。
Excelでのやり方については動画をご覧ください。

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(1)ポートフォリオ分析とは [▶]

(2)データの基準化 [▶]

(3)基準化のExcel演習 [▶]

(4)営業マンを複数の指標で評価する [▶]

(5)ポートフォリオのExcel演習 [▶]

Ⅵ.相関分析

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相関分析について説明します。
相関とは二つのものが密接に関わり合っていること、具体的にはその一方が増えるとその一方も増える、あるいは一方が増えるともう一方は減少する、という関係性にある状態を言います。
例えばビールの1日あたりの販売数は、暑い日であればよく売れ、逆に寒ければ売れ行きが鈍るでしょう。この時、1日の販売数(Y)とその日の最高気温(X)は相関関係にあるといいます。そして、その二つの変量間の相関関係の程度を表す数値を相関係数(r)といい、-1~1の値を取ります。一般的にはr >=0.3で正の相関、r <=-0.3で負の相関 と判断されますが、統計的にはサンプル数によってその有意水準(相関ありと判定する基準値のこと)が変わってきます。
Excelで相関分析を行う方法については動画をご覧ください。

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(1)相関分析とは [▶]

(2)お客様満足度との相関 [▶]

(3)相関分析のExcel演習 [▶]

Ⅶ.回帰分析

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回帰分析について説明します。
前述した「ビールの販売数と最高気温の関係」で考えてみましょう。
1日のビール販売数(Y)と、その日の最高気温(X)は相関関係にあるとします。それをもう一歩進めて、ビールの販売数(Y)をその最高気温(X)を使って予測できるんじゃないか・・・・。
つまり、変数Yと変数Xが直線関係にあると仮定すれば、Y=aX+bという関数式が成り立ちますね。このa(係数)とb(定数項)が決まれば、Xを使ってYを予測できることになります。
この時、予測したいビール販売数を目的変数、そして要因となる最高気温を説明変数といいます。回帰分析の場合、目的変数は常に一つですが、説明変数は複数あるケースが一般的です。
Excelではアドインの分析ツールを使いますが、そのやり方については動画をご覧ください。

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(1)回帰分析とは [▶]

(2)予測式と分析結果の見方 [▶]

(3)新規出店候補地の売上予測 [▶]

(4)回帰分析のExcel演習 [▶]

本セミナーの総括 [▶]

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